太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
翌日もユリナさんは諒くんにべったりで、親御さんに叱られながらもそれは続いていた。


お斎も無事に終わり、喪家様のお見送りまでお仕事を最後まできっちりとやり遂げた諒くんは、何時にないくらい疲労困憊してる。


今日のフロントは私一人。
そこに諒くんが戻ってきた。


「あー…終わったー……」

「お疲れ様だったね。コーヒー飲んでく?」
笑顔で迎える。

「ん、飲んでく。…はぁ…今回はマジで疲れた……そうだ、麻依からのご褒美、何にしようかな」

デスクに頬杖をついて私を見る諒くんの目に男の色気が見えてゾクリとする。

「何でもいいよ、諒くんの好きなので」
うん、ホントに何でも。
求めてくれるなら私でも…
なんてそんなこと恥ずかしすぎて言えないけど。


そう、私達はまだキスより先の関係にはなっていない。

もう私は諒くんに惚れていると思うのだけど、なかなか言う機会もなく…
かといって普段の何気ない時に言えるわけもなく…
そんなわけで、まだ言えていない。

ゆえに諒くんから手を出されることもなく。


「…じゃあさ、明後日の夜…デートしよ?通夜も入らないし」

「うん、いいよ!楽しみにしてる!」

「あー、すげーいい笑顔!それだけで癒される…」


デート、楽しみだな。ふふっ
何着ていこう…あ、下着も新しいの買っちゃおうかな、可愛いのとか。
…見られることはまだ先だろうけど…
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