太陽がくれた初恋~溺愛するから、覚悟して?~
これだけゆっくりしても19:40か。
まだ時間あるなぁ…
デミタスを飲み終えたところに、テーブルに置いたスマホが振動で小さな音を立てた。
着信の振動が長い…てことは電話だ。
画面を見ると…福田くんからだった。
またバッグを持ってロビーの角に移動する。
「福田くん?どうしたの?」
『お前、今なにしてる?』
「えっと…ホテルのロビーにいるけど…8時から横田副支社長と食事しながら仕事の話をすることになって」
『横田ぁ…?…なぁ、さっき佐伯があの女と仲良く高級ホテルに入ってったけど、なにあれ。腕組んでたぞ?お前らどうなってんの?ラブラブじゃねぇのかよ』
「あぁ、ユリナさんが明日帰るみたいで、その前に会いたいって親御さんを通じて連絡が来たんだって。それで諒くんも今後のためにもきちんと断っておきたいから、会って話してくるって言ってたんだ」
『ちなみにお前はどこのホテルなんだ?』
「ラピスニューグランド」
『マジか、そいつらもラピス入ってったぞ』
「レストランとかたくさんあるからね」
『佐伯はお前が横田と食事するのは知ってんのか?』
「ううん、仕事帰りに急に決まったから」
『ハァ!?言ってないのか?お前バカか?あいつの悪い噂、知らないのか?』
「もちろんよく知ってるよ。それに今日は場所が場所だしね、注意してる」
『…お前、佐伯が他の女と会ってるからって強がってんじゃねぇのか?』
「そうじゃないよ」
『じゃあ横田の誘いなんて断っとけよ』
「ん…もう何年も、何度も誘われててずっと断ってたんだけどね。今回は一応仕事の話って言われてるし、それに一度受けておけば…」
『そんなの仕事の話なわけねぇだろ!』
「わかってるよ」
『わかってねぇじゃん!』
「何でそんなに怒るのよ」
『お前が心配なんだよ!お前が好きだから!佐伯ならともかく…横田にヤラれるとか考えたくもねぇよ』
「福田くん…」
『…ごめん、熱くなった。でも…今言ったのはマジだから。マジで心配してる。…なぁ…もし…ないとは思うけど、万が一、佐伯があの女に寝返ることがあったら…俺のところに来いよ、俺がお前を大事にするから』
「福田くん…それはまずないと思うけど…ありがとう」
『お、おぅ…即答とかお前も松島も俺に容赦ねぇよな。あ!お前の食事の事、松島には言っとけよ』
「うん、ひよりんには早めに…7時20分位に連絡しておいたから。やっぱりすごく警戒するように言われたよ」
『当たり前だ。そうか…なるほど、それなら大丈夫そうだな…。できれば俺がそこに行って、ヤバかったら助けたかったんだけど、急な仕事が入って戻らなきゃいけなくなってさ…』
「そっか、明日までだったもんね、研修。…あっもしかして今、運転中?」
『あぁ、でもハンズフリーだから大丈夫』
「でも集中できないでしょ」
『そこは俺の腕を信じろよ』
「信じてるけど、でも心配だし悪いからそろそろ切るね。ほんとにありがとう」
『あぁ、マジで辛くなったら俺のとこに来いよ』
「ありがとう、気持ちだけ受け取っておく。じゃあ福田くんも気をつけてね」
『あぁ。……あんま言いたくねぇけど……佐伯とうまくやれよ』
「うん…ありがとう、じゃ」
福田くんの意外な思いやりに涙がにじんだ。
まだ時間あるなぁ…
デミタスを飲み終えたところに、テーブルに置いたスマホが振動で小さな音を立てた。
着信の振動が長い…てことは電話だ。
画面を見ると…福田くんからだった。
またバッグを持ってロビーの角に移動する。
「福田くん?どうしたの?」
『お前、今なにしてる?』
「えっと…ホテルのロビーにいるけど…8時から横田副支社長と食事しながら仕事の話をすることになって」
『横田ぁ…?…なぁ、さっき佐伯があの女と仲良く高級ホテルに入ってったけど、なにあれ。腕組んでたぞ?お前らどうなってんの?ラブラブじゃねぇのかよ』
「あぁ、ユリナさんが明日帰るみたいで、その前に会いたいって親御さんを通じて連絡が来たんだって。それで諒くんも今後のためにもきちんと断っておきたいから、会って話してくるって言ってたんだ」
『ちなみにお前はどこのホテルなんだ?』
「ラピスニューグランド」
『マジか、そいつらもラピス入ってったぞ』
「レストランとかたくさんあるからね」
『佐伯はお前が横田と食事するのは知ってんのか?』
「ううん、仕事帰りに急に決まったから」
『ハァ!?言ってないのか?お前バカか?あいつの悪い噂、知らないのか?』
「もちろんよく知ってるよ。それに今日は場所が場所だしね、注意してる」
『…お前、佐伯が他の女と会ってるからって強がってんじゃねぇのか?』
「そうじゃないよ」
『じゃあ横田の誘いなんて断っとけよ』
「ん…もう何年も、何度も誘われててずっと断ってたんだけどね。今回は一応仕事の話って言われてるし、それに一度受けておけば…」
『そんなの仕事の話なわけねぇだろ!』
「わかってるよ」
『わかってねぇじゃん!』
「何でそんなに怒るのよ」
『お前が心配なんだよ!お前が好きだから!佐伯ならともかく…横田にヤラれるとか考えたくもねぇよ』
「福田くん…」
『…ごめん、熱くなった。でも…今言ったのはマジだから。マジで心配してる。…なぁ…もし…ないとは思うけど、万が一、佐伯があの女に寝返ることがあったら…俺のところに来いよ、俺がお前を大事にするから』
「福田くん…それはまずないと思うけど…ありがとう」
『お、おぅ…即答とかお前も松島も俺に容赦ねぇよな。あ!お前の食事の事、松島には言っとけよ』
「うん、ひよりんには早めに…7時20分位に連絡しておいたから。やっぱりすごく警戒するように言われたよ」
『当たり前だ。そうか…なるほど、それなら大丈夫そうだな…。できれば俺がそこに行って、ヤバかったら助けたかったんだけど、急な仕事が入って戻らなきゃいけなくなってさ…』
「そっか、明日までだったもんね、研修。…あっもしかして今、運転中?」
『あぁ、でもハンズフリーだから大丈夫』
「でも集中できないでしょ」
『そこは俺の腕を信じろよ』
「信じてるけど、でも心配だし悪いからそろそろ切るね。ほんとにありがとう」
『あぁ、マジで辛くなったら俺のとこに来いよ』
「ありがとう、気持ちだけ受け取っておく。じゃあ福田くんも気をつけてね」
『あぁ。……あんま言いたくねぇけど……佐伯とうまくやれよ』
「うん…ありがとう、じゃ」
福田くんの意外な思いやりに涙がにじんだ。