本能のまま、冷徹ドクターは新妻を愛し尽くす
爆発しそうな速度で鳴り立てる心音を耳元で聞きながら、たまらず目をつむった真琴だが――。

「美しい」

「えっ?」

驚いて目を開けると、真琴の上にまたがる彼が嬉しそうに微笑していた。

「柔軟に動く関節に豊富な筋肉量。適切な厚みの皮下脂肪にしっかりとした骨格。骨密度が高そうだ。呼吸音と心音は澄み、腹部を触れば内臓が柔らかくきれいな状態なのがわかる。真琴は理想的な肉体を持っている」

(内臓? 健康美だと言いたいのかな。医師目線で高評価をもらっても......)

修平のずれた褒め方に恥ずかしさを忘れてポカンとしてしまったが、その後には心が温かくなった。

(私に自信を持たせようとしてくれたんだ。その思い遣りが嬉しい......)

けれども、すぐにほっこりしていられなくなる。

獲物を前にした獣のように目を光らせた彼がペロリと下唇を湿らせて、真琴の胸に手を置いた。

「俺は人間に興味が薄い。性欲も弱い方だと思っていた」

「そ、そうなんですか」

突然の暴露にどんな意味があるのかと考えさせられた次の瞬間、片足を抱えるように広げられ、修平が真琴の中に一気に入ってきた。

「ああっ!」
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