本能のまま、冷徹ドクターは新妻を愛し尽くす
「セレブでイケメン。いけ好かない野郎が義弟かよ。俺より年上だから文句も言いにくい」
「ひがまないで。生嶋先生は真面目にお勤めしているちゃんとした人だから、心配もいらないよ」
「三十六歳でこんな家に住める男だぞ。陰でヤバいことしているんじゃないか?」
「お医者様だもの、給料はいいでしょう。どうしてそんなに怪しむのよ。お兄ちゃんだって生嶋先生と前から面識あるよね?」
徳明会病院の訪問販売は真琴の担当だが、休みの時は兄が行く。
修平が勤め始めたのは二年ほど前なので、何度も顔を合わせているはずだと思って問いかけていた。
「ない。結婚の挨拶に来た日に初めて会った」
「えっ、なんで?」
「知るか。マコが売りに行く日だけ現れるとは、前々からお前を狙っていたんだな。陰湿な野郎だ」
「なんでそうなるの」
修平は真琴という人間に興味があると言っていた。
どこに興味を引かれたのかはわからないけれど、恋愛感情は一切ないと真琴は思っている。
食材を冷蔵庫にしまい終えたらソファに近づき、兄の腕を引っ張り立たせた。
「もう帰ってよ。私の手伝いを口実に仕事をさぼらないで。私が申し訳ない気分になるじゃない」
「ひがまないで。生嶋先生は真面目にお勤めしているちゃんとした人だから、心配もいらないよ」
「三十六歳でこんな家に住める男だぞ。陰でヤバいことしているんじゃないか?」
「お医者様だもの、給料はいいでしょう。どうしてそんなに怪しむのよ。お兄ちゃんだって生嶋先生と前から面識あるよね?」
徳明会病院の訪問販売は真琴の担当だが、休みの時は兄が行く。
修平が勤め始めたのは二年ほど前なので、何度も顔を合わせているはずだと思って問いかけていた。
「ない。結婚の挨拶に来た日に初めて会った」
「えっ、なんで?」
「知るか。マコが売りに行く日だけ現れるとは、前々からお前を狙っていたんだな。陰湿な野郎だ」
「なんでそうなるの」
修平は真琴という人間に興味があると言っていた。
どこに興味を引かれたのかはわからないけれど、恋愛感情は一切ないと真琴は思っている。
食材を冷蔵庫にしまい終えたらソファに近づき、兄の腕を引っ張り立たせた。
「もう帰ってよ。私の手伝いを口実に仕事をさぼらないで。私が申し訳ない気分になるじゃない」