あの頃の私たちへ
「かっぱーい!!」

私はビール 

平野先輩はレモンハイ

「てかおっさんかよ 仕事終わりにビールって」

「先輩こそレモンハイって女子ですか?」

私は笑いながら言い返した

「うるせーな 男だって酒弱いやつだっているんだよ そういえば今日助けてくれた人ってどんな人だったんだ?」

「えっーと…」

枝豆を食べていた手が止まった

「なんだよ もしかして忘れたのか?」

「いやー忘れた訳じゃ…」

私はジョッキを手にとりゴクゴクと飲んだ後にすーと息を吐き

「実は恩師がたまたま助けてくれたんです」

と答えた

「恩師が!? それはすごいな!」

先輩が驚いた顔で私を見る

「で、どんな感じだったんだよ」

「いや、この話はもうやめましょう!ね!
そんなことより最近仕事はどうですか? 私はもう全然ついていけなくて…」

私は無理やり話をかえた

正直もうこれ以上先生の話をしたくなかった
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