あの頃の私たちへ
どれぐらい飲んだだろうか

こんなに酔ったのは久々だった

平野先輩が駅まで送ってくれた

「大丈夫か? 家まで送って行こうか?」

「え、大丈夫ですよー! 先輩家真逆じゃないですかー」

私は平野先輩と別れフラフラになりながら駅のホームに向かった

駅のホームに着いた瞬間 

プシュー

「あっ…」

電車の扉が閉まった

私は慌てて時刻表を見た

「終電逃した…」

少し酔いが覚めた気がした

「はぁ… タクシー呼ぼ」

私はスマホを出そうとポッケに手を入れた

との同時に紙切れがヒラヒラと地面に落ちた

先生が朝くれたLINEのIDだった

私はそれを拾いLINEを開いた

酔った勢いもあった

でも先生の声が聞きたくて

あの頃こんな気持ちだったなと懐かしい気持ちになった
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