あの頃の私たちへ
少し沈黙が続いた後

「ごめん…」

先生は答えた

「また今度時間があったら話そう 今日はもう遅いからタクシー呼んで帰りなさい」

「また子供扱い? 私もう立派な大人なんですけど」

あの頃と全く一緒

先生はいつも私を子供扱いした

「僕は心配してるんだよ」

「だったら迎えにきてよ」

「それは…」

先生はまた困った様子

私はずっと先生を困らせてきた

「嘘だよ 冗談 じゃあまたね」

私は先生の言葉が返ってくる前に電話を切った

勝手に電話して意味のわからないこと言って勝手に電話を切る 

私は子供のままなのかもしれない

しばらくして涙を拭きタクシーを呼んで家に帰った
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