あの頃の私たちへ
なんとか工藤先生との関係はバレずに済んだ

ご飯を食べてたわいもない話をして

あっという間に時間は過ぎていった

目の前にいるのが先生だと意識しないようしていたがドキドキが止まらなかった

何度も感情を抑え愛想笑いでやり過ごす

会話の途中先生から時々目線を感じた

勘違いかもしれないけれど…

「あ、やばっ 俺ちょっと会社に用事あるんでここで失礼しますね」

「あらもうこんな時間じゃない 平野くん実は私も会社に用があるんだった よかったら一緒行かない?」

「行きます行きます! じゃあ悪いな橘 誠さんも今日はありがとうございました」

2人は足早に玄関に向かった

「それは仕方ないね 平野くん今日はありがとう 愛美気をつけていってらっしゃい」

愛美って呼んでるのか…

そりゃそうだよね

2人付き合ってるわけだし…

てか待てよ私はこのままどうすれば…

「あ、橘さん そういえばケーキ買ってあるの よかったら食べて帰って 誠あとはよろしくね」

「えっ、あっちょっと!」

先生の声は届かぬまま2人は会社に向かった

扉の閉まる音がしてしばらく沈黙が続いた

まさか先生と2人っきり…
 
どうしよ…

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