カフェラテ

なるたくがお店をきて数日が経過した。
その日もいつも通りしごとをしていた。
閉店間近になりもう少しでお店を閉めようとしていた時、
「すいません！」
声をかけられた方向にむくとそこには前と同じ格好をしたなるたくが立っていた。
「はい、。」
「先日はプレゼント選んでいただきありがとうございました。母とても喜んでいたのでお礼をしないとって思って。」
「喜んでいただけたならよかったです。またいつでもお待ちしています。」
「はい、、ありがとうございます。」
目が合う。時が止まったような感覚。だめ。彼はアイドル。
「では。」にこりと笑いその場を去った。

「お疲れ様でした。」
お店を出て一人で帰っていたそのとき。
「お姉さーん。」
二人組の男が声をかけてきた。
「ひとり？いまからどこかいかない？」
「行きません」
「ねえお姉さんいいじゃーん」
無視して歩き続けた。
「なぁ聞いてんだよ！！」ガッと腕をつかまれた。
痛い。
「放してください！！」
涙目になりながら抵抗し続けた。

ドンッッ

いきなり腕をつかんでいた手が離れた。
「やめろよ。」
低い声で私の前に立ってくれる男性。
「なんだよ！！お前だれだよ！！この女の彼氏か？！」
「だったらなんだよ。」
「クソッッ！！」
二人組の男は去っていった。
助かった、。私は腰が抜けて膝から崩れてしまった。
「大丈夫ですか。」
優しい声に戻った。
「大丈夫じゃなかったです。本当にありがとうございました。」
手を貸してくれて立ち上がった。もう一度目を見て
「本当にありがとうござ、、え」

「大丈夫ですか。成瀬璃子さん。」
なるたく、、名前覚えてる、、なんで、、

「帰り道なので帰っていたら成瀬さんが声かけられていたので、走って助けに来ました。」
私は驚きと安心感でまた倒れそうになった。
「おっ」
え、今抱きしめられてる、？
「ほんとに大丈夫ですか。」
「大丈夫じゃないかもです。しばらくこのままでもいいですか。」
「はい。」
なるたくのグっと抱きしめる手に力が入った。
私は胸の高鳴りが聞こえてくれという思いで抱きしめ返した。