もう、隣り合わないピースは


「それは....」


本当に触れられたくないんだろう。


泣きそうな理彩を見ていたらもう、なにも言えなくなってしまった。


俺が、俺が....悪いのかもしれない。


「言えないこと....なのか。ごめん、帰る」


もう悲しさに歪んだ顔を見たくなくて立ち上がった。


ファーストフード店を出ると月が顔を出していた。街中のベンチに座ると仲良しそうなカップルが何人も通りすぎていく。


もう、俺なんかといるより理彩は自由になった方がいい。


スマホを取り出すとあるパズルゲームアプリが目に留まる。


よく理彩とあそんだな、これ。


ウサギが理彩で俺がパンダ....なんて言って。

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