もう、隣り合わないピースは
屋上からの階段を降りるとすぐさま校庭の横にある細い脇道に入る。
そこには古い花壇があって、ここが俺たちの出会いの場所。
⎯⎯⎯⎯⎯ 野良猫ちゃんっ、そっちは危ないから行かないで
学校内で野良猫を追いかける理彩を見てその先にいた俺は野良猫を捕まえた。
⎯⎯⎯⎯⎯ 君が追いかけてたのってこの猫?
⎯⎯⎯⎯⎯ そうその子!ありがとう
⎯⎯⎯⎯⎯ 野良猫を持ってるなんて学校にバレたらきっと野良猫をどこかにやっちゃうだろうしそこの細い脇道に入ろう
そこで入ったのがこの細い脇道。
楽しそうに猫について話す理彩は優しい笑みを浮かべていた。
こんな素敵な思い出を俺は絶対忘れない。
理彩は忘れていいから、俺だけは⎯⎯⎯⎯⎯ 覚えておこう。
一筋の涙が頬を伝った。