"全く興味がない"それだけだった
「***子爵の御令嬢が今度の舞踏会で俺と踊りたいと言っていたんだ」

「そうですか」

「今度は****男爵令嬢が俺を好きだと告白されてしまった」

「良かったですね」

「**伯爵令嬢にお前と別れて私と婚約して欲しいと言われてな」


ソフィーアは本を捲りながらミケーレの話を聞いて適当に相槌を打っていた。
毎日ソフィーアの元に通い、ペラペラとうるさい事この上ない。

そんな時、ミケーレがポツリと呟いた。



「お前は、俺と婚約出来て幸せじゃないのか‥?」



ソフィーアは本を持ったままミケーレを見上げた。

ソフィーアが「貴方と婚約出来て嬉しい」「貴方の側にいる事が出来て幸せ」とでも言えば満足なのだろうか。

しかしソフィーアが面倒くさいからと、ミケーレの求めている言葉を言ってしまえば最後、ミケーレの鼻は天高く伸びることだろう。
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