監察医と魔法使い 二つの世界が交わる時
「そういえば、ここ最近はフォルトゥナに行けてないね」

「冬都は絵の依頼があったし、他のみんなも仕事が忙しくて全員が揃うことはなかったからね」

そんなことを話していた時のことだった。冬都と凛都の体がふわりと浮く感覚がした刹那、目の前が白い光に包まれる。この感覚を冬都はよく知っている。

(フォルトゥナに召喚される……!)

冬都は喜びを胸に抱きつつ、目を閉じた。



冬都が目を開けると、そこはフォルトゥナにある館だった。近くには凛都がおり、突然召喚されたことにポカンとしている。

「冬都」

声をかけられ振り返ると、そこには輝一と大智(だいち)、そして紫月(しづき)と楓(かえで)が立っており、全員ローブを着ている。全員呆気に取られた表情をしており、みんなも突然召喚されたようだ。

「またフォルトゥナで何かあったのかな?」

紫月がそう口にすると、「そうなの」と言う声と共にドアが開く。そこには、深刻そうな顔をしたアイビーとソラが立っていた。
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