人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
「まあそうだな。でも、入社したら先ずはお前も他の新入社員と一緒だ」

「それは、もちろんだ」

「じゃあ、何だ?」

「素顔を隠そうと思う」

「はあ!?」

「気安く近寄りたくなくなる格好をしようと思う」

「……。意味あるのか?」

「もちろんだ。俺の容姿やステイタスに寄って来るやつを排除する。更には、油断させている方が、みんなの本音が聞けそうだ」 

「まあ、それでお前が納得するなら好きにするといい。俺は聖七がしっかり仕事をしてくれたら文句はない」

「わかった」

 こんな会話が事前に成されていたにも関わらず、社長は自分の息子である俺の姿をみて、絶句していた。

 まあ、ボサボサ頭に大きな眼鏡を掛け、普段の息子である俺の名残は全くないので、驚くのも無理はない。
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