人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
「夕、時間があまりないからはっきり言う」

「えっ?はい」

「俺は、夕を秘書にと考えている」

「ええっ!?私がですか?秘書検定は取ってません」

「それは問題ない。俺の秘書がしっかり教育してくれる。英語は喋れるな?」

「はい。一応」

 履歴書には英文科を卒業し、日常会話程度なら話せると書いていた。

 夕は、一時期英会話教室にも通い、いつか仕事で役に立てたいと努力していたのだ。

「もうひとつ。俺と結婚を前提に付き合ってもらえないか?」

「……」

 突然の告白に、全く言葉の意味が理解できない。専務は何を言っているのだろうか……。

「おい。沈黙はどういう意味だ?」

「えっと、あの〜」

「何だ?」

「今日は4月1日じゃないですよ?」
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