人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
 廊下を進み、大きな扉を開けると目の前には広いリビングと大きな窓が広がる。窓の外は緑溢れる公園が見える。

 都会のど真ん中なのに、癒やされる光景。

 リビングは、あまり使われていないのかモデルルームのようだ。

「俺は、上を使うことが多いから、ここは人が集まったりした時にしか使わない」

「えっ?キッチンとか使わないんですか?」

「元々、二世帯でも住めるようにかゲスト用にかはわからないが、上にも一通り揃ってる。しかも、少しだけここより狭いから、ひとりだと使いやすい」

 確かに、家族で住んでも広すぎるだろう空間だ。同じような間取りが上にもあるなんて信じられない。

「凄いのは最上階だけで、二階はこんなに広くない」

 大河からの説明も、ここに比べたらであって、間違いなく広々とした部屋だろう。
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