人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
 姉弟は、リビングの奥にある扉の一つを開けてみた。

「広っ」

 中は、10畳以上はありそうな広々としたベッドルームになっている。その隣も同じような間取りだ。

「本当にここにお世話になるの?」

「姉ちゃんの気持ちもわかるけど、母さんが入院した今、助けてもらえるのは本当に有り難いから甘えないか?」

「何か役に立てるかな」

「秘書になるんだろう?」

「それは仕事。これとは別じゃない」

「後で聞いてみよう」

「うん」

 この後、驚きの事実が発覚し、怒涛の展開を迎えることになる。やはり、『専務』は只者じゃなかったのだ。
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