人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
 スーツケースの荷物はあっという間に片付き、姉弟はリビングに戻る。

 どうしていいのかわからず、ソファーに腰掛けただただジッとしている。

 そこへ大河が私服に着替え戻ってきた。

「お待たせ。片付けは終わったか?」

「「……」」固まる姉弟。

「どうした?」

「えっ、ええっ?大河さん?」

「ああ」

「さっきまでと全く雰囲気が違うから」

「ああ。あれは会社仕様だよ。訳は色々あってね」

 主には女除けだが、年配者に舐められないためもある。話し方まで使い分けている徹底ぶりだ。

「大変なんですね」

「まあな。夕飯、中華頼んだけど食べれるか?」

「「はい!」」揃っていい返事だ。

 そこへ……。
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