人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
「凪くんも一緒だし、家族ぐるみの付き合いじゃないか」

 何を言っても返される。夕の認識通り全てにおいて、やり手の専務様が相手なのだ。

「ブハッ、ハハハッ」ここでずっとやり取りを見ていた凪が笑い出す。

「凪?」

「姉ちゃん、何を言っても聖七さんには敵わないよ。もう覚悟したら?聖七さん、姉ちゃんの事、本気なんですよね?」

「ああ。もちろんだ」

「それは、俺も保証する。聖七の片想いを見てきたからな」

「そんなに?姉ちゃん凄いな」

「何がよ?」

「だって、最上飲料には何万って社員がいて、その中で御曹司に選ばれるなんてどんな確率だよ」

「別に望んでないわよ」

「だからか……」

「ああ」
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