人を見た目で判断するな〜ダサダサ御曹司の真の顔〜
 みんなは『ダサ専』とバカにしているが、誰よりも仕事を熟し最上飲料を引っ張る存在なのだ。

 仕事は完璧で、実は容姿も完璧で、御曹司の聖七が、事実を発表したらどうなるのだろう。想像も出来ない。

「香月さん」

「はい」

「この書類を武田部長へ」

「畏まりました」

 聖七は、仕事中は秘書として徹底した態度で接してくれる。

 秘書になり、大河がしていた専務秘書の仕事は、夕に引き継がれた。仕事ぶりは完璧だ。大河は、兼任するつもりだった秘書課の室長としての仕事に専念できる。

 副社長就任を前に、聖七の周辺は嵐の前の静けさだ。

 そして、一度(ひとたび)仕事を離れると、夕を溺愛する聖七に戻る。

 
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