統合失望
寮に戻ったが、停電しており、ろうそく生活。あるものでしのいでいた。
食べ物は備蓄していた食材で何とかもった。プロパンは使えていたので幸いであった。
復旧し、通常通りの生活になり情報が溢れると、沿岸地域は悲惨なことになっていた。
でも、自分も浪人生いつまでもやっている場合でないと焦りのほうが大きかった。ゼミナールを辞めて、家庭教師をつけた。最初の先生がまた曲者であった。英語を教えてもらっていたが、先生と誕生日が一緒ということもあり意気投合したのか、プライベートの仲に発展していった。夜の世界を知った私は、サキという女性に貢いだ。それで仕送りでは足りず、サキに会うために、バイトをしてつぎ込んでいった。
気が付いたら、サキが辞めるまで私は貢いでいた。
もう勉強どころではない騒ぎである。一度水沢(地元)に戻り、気を引き締めたが、続かず、また盛岡へ戻り、進路先を探していた。
R大学。ここならAO入試で勉強しなくても行けると思った私は、すぐに募集要項に書き、投函。当日は埼玉へ。何とか受かった。これで浪人生終わりだ!うれしい気持ち反面、この2年間学生を全うできなかった自分に罪悪感を抱いていた。
さあ、埼玉の地で心機一転。


4 埼玉の黒幕
私は、埼玉県熊谷市のアパートに引っ越した。
何も誰も知らない土地で不安しかなかった。
入学式まで時間もあるし、なにかバイトでもしようと思った私は、求人を探していた。
すると、キャバクラの求人を見つけた。
お。これは高時給でしかも、サキが働いていた業種の裏がわかるな。
と、キャバクラのボーイに実は興味があった。
そして応募し、即採用。
熊谷の弥生のキャバクラで入学式まで働いたが、パワハラが酷かった。
今では到底許しがたいパワハラも受けた。
しかし夜の世界、魅惑に完全に飲まれていった。
かわいい、美人なキャストをタダで見られるし、色目も濃くなり、楽しい反面厳しい世界を知った。デリヘルも覚えてしまい、Hの快楽を知ってしまう。


5 大学生活
そして、入学式。
誰も知らない中でどう溶け込んだらいいのだろう。
ウエルカムパーティで合唱団であるグリークラブの出会いは大きかった。
合唱経験は高校からの延長であるし、まさに入りたいサークルの一つであった。
快く歓迎してくださって、楽しい学生生活に期待を抱いた。
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