統合失望
起きたら熊谷が燃えているではないか!これは妄想の世界であった。
薬を断薬し続けていた私は遂に再発をしてしまう。
よだれを垂らし、湯のみ茶碗に唾液を吐き、プロペラの音が聞こえ助けに来てくれたのかと思いながらも、テレビで御嶽山が噴火したニュースも見て、オン、たけさん!?
わけわからなくなっていた。
いつも通りキャバクラへ出勤した。後で聞いた話だが、両鼻にティッシュを詰めて指に包帯を巻き、手の甲には神と書いて出勤してきたらしい。記憶にない。
やばいと思った上司らは即私をマンションに返したらしい。
その後記憶にあるのは、コインランドリーに行き、乾燥機に突っ込んで一回転すれば輪廻転生し、火の海から免れると聞き、実際にした。
輪廻転生した私は、奇怪な行動しかしていなかったのだろう。
父が危篤状態にあると勘違いしていたらしく、医大に父がいると勘違いした私はすぐ新幹線ホームへ。しかし、切符も乗車したのも記憶にない。どうやって切符買ったのか?駅員さんに聞いたのか?それすら知らず盛岡の地へ。新幹線には宮沢賢治が立っていた。そしてイエスキリストの銀河鉄道?よくわからない世界観に浸りながら盛岡で降りる。よく盛岡で降りられたと今でも思う。そして、駅から医大までの道も結構長いが、歩いた記憶も定かでない。赤信号か青信号か分からない。その中、無事に医大に到着。外来へ向かい、待っていたら母が現れた。突然力を無くし、泣き崩れた。結局私が病気の再発だったと。気づくのが遅かった。


8 2度目の入院
吉田先生、またお世話になります。個室で暴れていたのか知らないが、私は大仏になって弘法大師空海となれり。そして皆を見守っていた。
薬が効いてきて、空海モードが切れてやっと歩けるようになったが、突然襲いだす痛み。身体が真っ二つに裂けるような痛み。拘束帯で締め付けられていたのに、ベッドそのものがガタガタ動いた。少しずつリハビリを重ね、高校野球で大谷君の勇姿をテレビで見たりして、のんびり毎日が過ぎていった。


9 埼玉へ
再び大学へ復学する位の程度まで回復した。
私は3年生。同期は4年生。
授業は気まずかった。
もう授業が嫌で、逃げ道を探していたら、グリーがあった。
役職もなく、私は歌うための人としてグリーでも快く出迎えてくれた。
グリーの後輩がかわいくて何度もご飯を奢った。
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