キケンな四兄弟
あいつなんか…
【隼人SIDE】
「たっだいまー」
「ただいまー」
そんな事を考えているうちに、玄関から兄貴と舞香が入って来た。
「…おかえり」
俺はぶっきらぼうに言う。
「あ、隼人、ただいま」
俺に気付いた舞香は、自然に返事してくる。
…さっきあんな事したのに、普通なんだな。
あんな事…したのに!?
俺の頭の中にさっきの映像が蘇える。
「だ───っっ!!」
俺は思わず声を上げて舞香から離れる。
「な!? なに、イキナリ…」
舞香は驚きを隠しきれない顔で言う。
「い…いや俺………部屋戻るわっ!」
兄貴と海人の不思議そうな視線が気になる。
その場に居づらくなった俺は、そう言い捨てて自分の部屋に戻った。
そうしたんだ…俺。
何なんだよっ!?