キケンな四兄弟

「あ…すいません、友達放って来ちゃったんで」
「そっかぁ~、また何かあったらいつでも俺んトコ来ていーからねっ!! …慰めてあげるからっ」

いたずらっぽく優人さんが笑う。
その言葉は、あたしに向けられているはずなのに、目線はなぜかあたしの隣にいる隼人の方に向けられている。
その隼人を見ると、機嫌が悪そうな顔をしているように見えた。
なんか…隼人怒ってる??
気のせいかな。
いつも怖い顔してるし…。
あたしはそれをあまり気にしなかった。

「おい、行くぞ舞香」
「あ、うん…じゃ、優人さん、また後で」
「うん! ばっいばーい☆」

こうしてあたしと隼人は屋上を後にした。



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