キケンな四兄弟

ガチャンッ

「たっだいまー!! …はぁ…はぁ…隼人…走るの速すぎ!!」
玄関に入ると同時に、ペタンと座り込むあたし。
少しだけ先に着いた隼人は、余裕な微笑みで座ったあたしを見下ろす。
「ばーか、お前が遅いんだよ♪」
「んなっ…失礼な…!!」
あたし達のケンカを遮るように、ドアから海人くんが出てくる。

「あー隼兄、舞姉、おっかえり~♪ 仲良く二人で帰って来たねぇ~」
ニッコリと笑う海人くん。
…でも言ってることはすごく腹が立つ。(笑)

「は、海人。これのどこが仲良く見えんだよ」
「あはは」
隼人があたしと自分を交互に指差して言った。
海人くんは笑っている。
「あっ」
でもすぐに何かを思い出したように声をあげた。

「おかーさんが呼んでたよ、舞姉のこと」
あたしを…??
何か用かな??
「あたし?? 何だろ」
あたしは靴を脱ぎ、ミドリさんが居るであろうリビングに入る。

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