キケンな四兄弟

「…よう」
隣で聞きなれた声がする。
そっちを向くと、隼人が不機嫌な顔で自転車を漕いでいる。

「は、隼人」

「何隼人、こんなとこで…何か用事かな??」
優人さんが聞くと、隼人は自転車のカゴから何かを取り出す。
そして青いハンカチに包まれた箱が、あたしの前に突き出される。

「お前、弁当忘れてる」

「あ…!! すっかり忘れてた。ありがとね」
朝、バタバタしてて忘れてた。
あたしは隼人からお弁当を受け取った。

『やだーあの子、優人くんと付き合ってるくせに弟にも手ー出してんのー?』
『羨ましすぎー!! …てか、何なのよ』
『男好きなんじゃないのぉ~?』

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