キケンな四兄弟

隼人と話しながら廊下を歩いていると、前から集団が近寄ってくる。

「あっ、舞香ちゃん! …と隼人」

「あ、優人さん」

「おい兄貴、俺はオマケか」

だんだんと近づいてきたその集団は、優人さんと…その取り巻きの女の子たちだということが分かってきた。

『ねぇ優人ー、誰なの? このコ』

「あぁ、強いて言うなら俺の妹みたいなコかなぁ~?」

取り巻きの一人の美人な女の子の質問に、優人さんはそう答えていた。

優人さんから見て、あたしって妹みたいなんだ…へぇ。

『え~? こないだも一緒に居たじゃん! ほんとに何も無いの?』

その女の子は、あたしをチラリと見て言った。

何もありませんってば。

「んー、ホントに何も無いよ? 俺の家の店のアルバイトの子だし」

優人さんの言葉に、女の子は急に目つきを変えて言う。

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