キケンな四兄弟
その視線は遊園地に着いてからも、途絶えることはなくて。
「ああ、なんで高校生にもなって遊園地なんだよ、だせえ」とブツブツ呟いてる隼人。
「いいじゃん、舞香ちゃんもいるしさあ!」とニッコニコで楽しそうな優人さん。
あたしは優人さんの後ろをてくてくと歩き、そのあたしの後ろを気だるそうに隼人が付いてきた。
『きゃー、あの人たちカッコイイ!』
『どこかのタレントかなあ?』
『一緒にいる女の子は誰?』
『さあ…』
ひそひそ、ちょっとそれやめてくんないかな。
あたしだって好きで来てるわけじゃ…。
「舞香ちゃん見て!着ぐるみいるよ!舞香ちゃんの好きなキャラクターの!」
「えっうそ!どこ?どこですかっ?」
あたしは着ぐるみを見つけると、一目散にそっちへ走って行った。
そして「はいチーズ♪」とカメラを向ける優人さんに、写真まで撮ってもらってしまった。