キケンな四兄弟
「いやいや、そんなめっそうもないっ!!」
あたしは全身全霊で言った。
すると女の子は、クスクスと可愛く笑って言った。
「あはは、やっぱり面白い子だね! 私は柊 詩織っていうの。よろしくね」
フワフワの栗色の髪が、風に揺れる。
人形みたい…!! 可愛い!!
「はっはい、よろしくですっ」
あたしは再び頭を下げる。
「こちらこそ…あ、舞香ちゃんケガしてるよ?」
詩織さんは、あたしの膝を指差す。
「あ、コレ、さっき転んじゃって…」
「気をつけなきゃ駄目じゃない、女の子なのに傷が残ったら大変よ? …良かったら、コレ使って?」
そう言って詩織さんはスッとピンクのハンカチを差し出す。