キケンな四兄弟
「…詩織さんは…陸人さんの事好きなんですか??」
「え…っ?」
あたしの質問に詩織さんは動揺した。
「好き、なんですよね?」
「……そうよ」
小さく、静かに言う詩織さん。
「やっぱりですかっ」
「し、知ってたの!?」
「いえ、女の勘ってやつですよ♪」
あたしの心臓は少し痛んだ。
分かってた、心のどこかでは陸人さんが忘れられない。
無理して笑う顔が引きつる。
「…そっかぁ…でも、馬鹿だよね私…。別れたのにまだ引きずってるんだよ?」
しおらしく笑って言う詩織さん。
「そんなの、関係ないじゃないですかっ! 好きな気持ちにはそんなの関係ないはずです!」
「…そう、かな…」
あたしの顔を見つめて言う詩織さん。
「そうですっ!」
あたしは強く言い放つ。