それでも生きた。
「とうっ!」


と言って、海の中に飛び込んだ!











からだのいろがぬけていく・・・・・・。






そして・・・・・・、いろはなくなった。






海が群青色に変わっていた。







男の子が、走ってきた!






「えいっやーっ!」






と言って、海に飛び込めば、風が優しく海をまぜた。






男の子の体の色が、薄くなっていく・・・・・・!




だけど、男の子の心臓の色だけは消せなかった!





ドクン!ドクンククッ!





黄色い心臓が静かになる。




唄う、海の太陽だ。








黄色い心臓の光を浴びた紅しょうがの兄弟は、






真っ赤な体だった!







「見えづらかっただけで、ボクはっちゃんと!体が赤かった!ちゃんと、ボクだった!」









ぴょいーん!ぴょんぴ!ぴょいんぴょー!




紅しょうがの兄弟は、海を飛び出した!






そしてっ風の中を泳いだ!





「今の幸せがあればっどんな場所でだって!生きていけるっ!」








「見えづらいけど、いつだって!ボクは、ボクなんだ!」





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