序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜
椿は穂波の左手をとると、小さな布でできた箱を持たせた。開けてほしいと促され、恐る恐る穂波が箱を開けると入っていたのは、銀色の宝石が光る指輪だった。見たこともないような大きさの宝石が、シャンデリアのように煌めいている。
「婚約指輪だ。受け取ってくれないか?」
まさか婚約指輪を渡されるなんて夢にも思っていなかった。
「こんな高級そうな物、私には……」
まだ結婚したわけでも、氷宮家に訪れたこともないのに。咄嗟に穂波は受け取れないと返事をしようとした。
「じゃあ俺が昔、穂波さんに助けられた礼だと思ってくれれば良い」
だが椿は穂波がそう返事することももう予想していたのだろう。引かない様子で返事をしてきた。自分は本当に昔、この人を助けたのだろうか? むしろ助けられてばかりなのは自分の方だと穂波は思った。
「もしも自分に、自信が持てなくなった時は指輪を見てほしい。これを、穂波さんのお守りだと思ってほしいんだ」
「婚約指輪だ。受け取ってくれないか?」
まさか婚約指輪を渡されるなんて夢にも思っていなかった。
「こんな高級そうな物、私には……」
まだ結婚したわけでも、氷宮家に訪れたこともないのに。咄嗟に穂波は受け取れないと返事をしようとした。
「じゃあ俺が昔、穂波さんに助けられた礼だと思ってくれれば良い」
だが椿は穂波がそう返事することももう予想していたのだろう。引かない様子で返事をしてきた。自分は本当に昔、この人を助けたのだろうか? むしろ助けられてばかりなのは自分の方だと穂波は思った。
「もしも自分に、自信が持てなくなった時は指輪を見てほしい。これを、穂波さんのお守りだと思ってほしいんだ」