序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜
白洲家に居た時。蓮華の私室が異国様式でベッドもあるのを見て、密かに羨ましいと思っていた。
(いやいや! まずは片付けをしないと)
ベッドだけではなく部屋の家具はこれまで使ってきた物と違う作りのものが多く、興味をそそられる一方だった。化粧台や箪笥、机にしろ、一つ一つがモダンで可愛らしい。
楽しみながら片付けをしてから、もう少しで一時間。約束の時間が近づいてきた時だ。ずかずかと大きな足音が廊下から聞こえてきた。
「涼葉様! 困ります、勝手に入られては」
花森が誰かを制止する声がした。なんだと考える間もなく、穂波の部屋の扉が開いた。
「あんたが白洲穂波?」
部屋の前に立っていたのは薄鼠色の髪を赤いリボンで一つに結んだ、小柄な少女だった。歳は都姫と同じぐらいだろうか。黒地に白い牡丹模様の着物に、褐色の袴を履いている。彼女の形相や強い物言いよりも、手に握られた鋭く光る薙刀の方に、穂波は思わず息を呑んだ。
(いやいや! まずは片付けをしないと)
ベッドだけではなく部屋の家具はこれまで使ってきた物と違う作りのものが多く、興味をそそられる一方だった。化粧台や箪笥、机にしろ、一つ一つがモダンで可愛らしい。
楽しみながら片付けをしてから、もう少しで一時間。約束の時間が近づいてきた時だ。ずかずかと大きな足音が廊下から聞こえてきた。
「涼葉様! 困ります、勝手に入られては」
花森が誰かを制止する声がした。なんだと考える間もなく、穂波の部屋の扉が開いた。
「あんたが白洲穂波?」
部屋の前に立っていたのは薄鼠色の髪を赤いリボンで一つに結んだ、小柄な少女だった。歳は都姫と同じぐらいだろうか。黒地に白い牡丹模様の着物に、褐色の袴を履いている。彼女の形相や強い物言いよりも、手に握られた鋭く光る薙刀の方に、穂波は思わず息を呑んだ。