序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜
けどここで、また犯人の行動について疑問が一つ増えるわと、涼葉は眉間を指で抑えた。
「玄関、障子、窓から入らないで、わざわざ別経路を選んで慎重に侵入してきた犯人は、なぜ物音を立ててしまったのか」
涼葉の言う、物音を立てざるを得ない状況だったのか、わざと物音を立てたのか。どちらなんだろう。
「物音が聞こえるとすぐに椎菜さんは部屋の扉を開け、廊下を見ました。ただその瞬間に思念は終わってしまいました」
「そんな突然意識が途絶えることなんて……普通ある?」
言われてみれば、時隆の死ぬ瞬間を視た時。最後まで痛みや苦しみが、穂波の精神にも伝播した。対して今回の椎菜はぷつりと意識が消えた。違いがあるのだ。
「音が立つか、立たないかなんてどうでも良かったのかもしれません」
犯人がわざと音を立て、彼女を誘き寄せようとしたのかとも思ったが、妙な物音に逆に部屋から出なくなる可能性だってある。
「玄関、障子、窓から入らないで、わざわざ別経路を選んで慎重に侵入してきた犯人は、なぜ物音を立ててしまったのか」
涼葉の言う、物音を立てざるを得ない状況だったのか、わざと物音を立てたのか。どちらなんだろう。
「物音が聞こえるとすぐに椎菜さんは部屋の扉を開け、廊下を見ました。ただその瞬間に思念は終わってしまいました」
「そんな突然意識が途絶えることなんて……普通ある?」
言われてみれば、時隆の死ぬ瞬間を視た時。最後まで痛みや苦しみが、穂波の精神にも伝播した。対して今回の椎菜はぷつりと意識が消えた。違いがあるのだ。
「音が立つか、立たないかなんてどうでも良かったのかもしれません」
犯人がわざと音を立て、彼女を誘き寄せようとしたのかとも思ったが、妙な物音に逆に部屋から出なくなる可能性だってある。