序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜
 部屋が鱗のような光の粒子となり、めきめきと剥がれていく。

(景色が変わっていく……!)

 剥がれた景色の下に、新たな景色が広がっていく。木箱が積み上げられた、物置のような場所だ。これが空間転移の念力だというのか? 家の中がそのまま別の場所に塗り替えられていくような、不思議な光景だ。

『……誰? 誰か居るの?』

 先程の思念で聞いた、椎菜の声が奥からした。

『!? なっ、なに!』

 最後に椎菜の声が聞こえた時には、部屋中が別の景色に変わっていた。先程の思念と同じように、ここで映像は途切れてしまう。




「どう? 何か視えたの?」
「別の景色に塗り替えられていくような……空間転移の念力です。倉庫のような場所に家の中が変わっていって……椎菜さんは連れて行かれました」
「倉庫って……候補が多すぎる。特徴はなかったの?」

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