序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜
「さぁ、どうだ椿。これでお前の、杞憂な未来は変わったと思うぜ。視てみろよ」
自信たっぷりの様子の路夜が、椿と花森の元へ悠然と現れた。時計台を爆破した当の本人を目前とし、椿は額を抑えながら声を振り絞った。
「大丈夫なのか? いくらお前の念力があるからとはいえ……ここまでの大事を起こして、お咎めなしとはいかないだろう」
「そこは全部、椿のせいにするから問題ねぇ」
「……」
「椿様、どうか堪えてください」
肩を震わせる椿の前に、花森がさっと出る。
「まあ、椿のせいにしなくても……家から文句言われたって何も問題ねぇな。俺には俺だけの力がある。俺の代わりなんてどこにもいやしねぇのさ」
路夜がここまで自分に自身を持てるのは、彼の念力もまた、鷹泉の家で重宝されている力だからだ。
「本当にこの時計台は、直るのでしょうか」
「もちろんだ。俺の念力で壊した物や、傷つけた物は、俺の念力だけが戻せる」
花森の問いかけに答えながら、路夜は両手を胸の高さまで挙げた。それから自慢げに右手から赤い炎、左手から青い炎を出してみせたのだった。
「右手で爆破して、左手で癒す……いつ見ても特異な念力だ。一つの身体に二つの力が宿っているとは」
自信たっぷりの様子の路夜が、椿と花森の元へ悠然と現れた。時計台を爆破した当の本人を目前とし、椿は額を抑えながら声を振り絞った。
「大丈夫なのか? いくらお前の念力があるからとはいえ……ここまでの大事を起こして、お咎めなしとはいかないだろう」
「そこは全部、椿のせいにするから問題ねぇ」
「……」
「椿様、どうか堪えてください」
肩を震わせる椿の前に、花森がさっと出る。
「まあ、椿のせいにしなくても……家から文句言われたって何も問題ねぇな。俺には俺だけの力がある。俺の代わりなんてどこにもいやしねぇのさ」
路夜がここまで自分に自身を持てるのは、彼の念力もまた、鷹泉の家で重宝されている力だからだ。
「本当にこの時計台は、直るのでしょうか」
「もちろんだ。俺の念力で壊した物や、傷つけた物は、俺の念力だけが戻せる」
花森の問いかけに答えながら、路夜は両手を胸の高さまで挙げた。それから自慢げに右手から赤い炎、左手から青い炎を出してみせたのだった。
「右手で爆破して、左手で癒す……いつ見ても特異な念力だ。一つの身体に二つの力が宿っているとは」