序列100位のシンデレラ〜冷徹御曹司と、嫁入りから始まる恋をする〜
椿の名前が聞こえ、穂波の肩が強張る。自分たちを助けに来てくれたのだろうか。
(椿さんを危険な目に……どこまで私は、椿さんに助けてもらって、足を引っ張っているのだろう……)
天音は、都姫と転移念力の除籍処分者に声をかけ、外で話そうと促した。穂波たちに聞かれたくない話でもあるのだろう。天音が合図すると、穂波と時隆を残し、影の世界から姿を消してしまった。
黒のみが続く世界で、また穂波は時隆と二人きりになった。時隆は相も変わらず、黙り続けたままだった。都姫がどうして時隆を殺そうとしたのか、ずっと疑問に思っていた答えがわかったのに、気持ちは全く晴れない。
「都姫の話していたことは、本当のことなのですか?」
時隆は俯かせていた顔をあげると、肯定も否定もせず、穂波の手をとった。
「言葉にしたくない過去なんだ。穂波が、その念力で読み取ってくれないか」
「時隆様……」
「君になら視てほしい」
(椿さんを危険な目に……どこまで私は、椿さんに助けてもらって、足を引っ張っているのだろう……)
天音は、都姫と転移念力の除籍処分者に声をかけ、外で話そうと促した。穂波たちに聞かれたくない話でもあるのだろう。天音が合図すると、穂波と時隆を残し、影の世界から姿を消してしまった。
黒のみが続く世界で、また穂波は時隆と二人きりになった。時隆は相も変わらず、黙り続けたままだった。都姫がどうして時隆を殺そうとしたのか、ずっと疑問に思っていた答えがわかったのに、気持ちは全く晴れない。
「都姫の話していたことは、本当のことなのですか?」
時隆は俯かせていた顔をあげると、肯定も否定もせず、穂波の手をとった。
「言葉にしたくない過去なんだ。穂波が、その念力で読み取ってくれないか」
「時隆様……」
「君になら視てほしい」