先生。~ 放課後の教室 ~
全ての考査が終わり、気付けば下校の時刻となっていた。


(テスト...、あれから全然集中できなかった...)


津田先生の事を見つめていたその光景は。


しっかりと脳裏に焼き付いてしまっていた。


「はぁ...」


ため息しか出なかった。


1人のクラスメイトが、津田先生を見つめているのを


見て勝手に落ち込んで。


そのせいでテストに全く集中できず、


いつもより空白が多くなってしまった。


・・・ほんと、何やってるんだろ。


まだ彼女が津田先生の事を好きだと決まったわけじゃない。


気にしすぎかもしれない。


だけど...、やっぱり不安になってしまう。






家に帰って、課題を始めてもあの事ばかり


気になって仕方なかった。


きっと考えすぎ、と割り切っても時間が経つと


やっぱり先生のこと好きなんじゃ...?と思ってしまう。





そうであってほしくない。


津田先生に対しての" 好き "の気持ち。


叶うわけがない。


だけど。


そう分かっていても、先生を想うこの気持ちは


誰にも止められない。


仮に彼女が先生に対して" 恋愛感情 "を抱いていたとしても、


それは同じこと。





たとえ叶わなくても。


他にそういう想いを抱いている女子がいるとしても。


津田先生への想いが変わることはない。
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