先生。~ 放課後の教室 ~
「誰かに見られてたとかはない?」
愛結美が深刻な面持ちで聞いた。
「いや…、見られてはないと思う…。」
そもそも、見られたところで相手が津田先生だと
特定できるわけが無い。
私は続けた。
「でも、あの日3年生が教室で補習してた。
教室の電気もついてたし、騒がしかったから」
確かに、あの日は3年の教室に人がいた。
だけど、噂が流れているのは今のところ
2年の女子の間だけの事。
もし仮に、3年の誰かがそれを見ていたのだとしたら
きっと3年の間でも同じ噂が流れているはず。
もしくは…。
(2年の女子のうち、誰かがこの事を知っていた…?)
「…とりあえず今は、うちらの学年ではるの事が噂に
なってるって事しか分からない。」
心優は続けた。
「はる、ごめん。うちがはるに、"先生に
バレンタイン渡したら?"って提案したから…」
そう言って、申し訳なさそうに少し俯いた。
「ううん、謝らないで。みわは何も悪くない。
むしろ感謝してる。
あの時、みわが言ってくれなかったら、わたし
きっと後悔してた。」
"ありがとう"、私はそう言って心優の背中を
優しく撫でた。
愛結美が深刻な面持ちで聞いた。
「いや…、見られてはないと思う…。」
そもそも、見られたところで相手が津田先生だと
特定できるわけが無い。
私は続けた。
「でも、あの日3年生が教室で補習してた。
教室の電気もついてたし、騒がしかったから」
確かに、あの日は3年の教室に人がいた。
だけど、噂が流れているのは今のところ
2年の女子の間だけの事。
もし仮に、3年の誰かがそれを見ていたのだとしたら
きっと3年の間でも同じ噂が流れているはず。
もしくは…。
(2年の女子のうち、誰かがこの事を知っていた…?)
「…とりあえず今は、うちらの学年ではるの事が噂に
なってるって事しか分からない。」
心優は続けた。
「はる、ごめん。うちがはるに、"先生に
バレンタイン渡したら?"って提案したから…」
そう言って、申し訳なさそうに少し俯いた。
「ううん、謝らないで。みわは何も悪くない。
むしろ感謝してる。
あの時、みわが言ってくれなかったら、わたし
きっと後悔してた。」
"ありがとう"、私はそう言って心優の背中を
優しく撫でた。