*触れられた頬* ―冬―
「(ナギト、幾ら「伝説のブランコ乗り」のひ孫とは云え、あんな細っこい子供みたいな彼女が本当に舞えるのか?)」
戻ったステージ上で、モモを見上げる数人の団員達が、疑いの目を向け心配をする。
「(まぁ明日のリハーサルを見れば分かるさ。楽しみにしててくれ)」
凪徒は悠々とした微笑みで、皆と同じように依然ブランコを流すモモを見上げた。
が、その少女の面がいつになく笑顔なことに気が付いて、何か不思議な予感がした。
──モモ?
そして上空のモモも。
──これなら……いけるかもしれない。
全身にゾクゾクと湧き上がる何かが膨らみ、肌が武者震いするように粟立った。
明日──最高の舞を見せる。お母さんと、そして先輩に!
ブランコをキャッチした手に力を込めた。
それと共に自分はやれるのだという手応えを掴んで、モモはブランコを戻し、凪徒達の許へ小気味良くはしごを降りていった。
☆ ☆ ☆
戻ったステージ上で、モモを見上げる数人の団員達が、疑いの目を向け心配をする。
「(まぁ明日のリハーサルを見れば分かるさ。楽しみにしててくれ)」
凪徒は悠々とした微笑みで、皆と同じように依然ブランコを流すモモを見上げた。
が、その少女の面がいつになく笑顔なことに気が付いて、何か不思議な予感がした。
──モモ?
そして上空のモモも。
──これなら……いけるかもしれない。
全身にゾクゾクと湧き上がる何かが膨らみ、肌が武者震いするように粟立った。
明日──最高の舞を見せる。お母さんと、そして先輩に!
ブランコをキャッチした手に力を込めた。
それと共に自分はやれるのだという手応えを掴んで、モモはブランコを戻し、凪徒達の許へ小気味良くはしごを降りていった。
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