*触れられた頬* ―冬―
「今日は二回転までにしておけよ!」
「はい~」
おっかない顔で諭されたモモは、苦笑いをしつつ凪徒の指示に従った。
それでも演舞を終えた頃には観客席は総立ちで、やむことのない喝采がステージの二人に送られた。
サーカス・メンバーとは最後となる為、この晩の食事にはモモも同行し、英語の話せるニーナを隣にして、それなりに会話を楽しんだ。
こっそりと誰にも聞こえないよう「自分は子供扱いをされていなかった」ことを伝えたモモに、ニーナは「ほら! やっぱりね」とウインクを投げた。
二人はハテナマークを頭上に乗せた凪徒に、零れる喜びを隠せなかった。
宿に戻る前に凪徒とモモは、今一度椿の許へ立ち寄りお茶を頂いて、明日正午には再訪することを約束した。
この晩も泊まっても構わなかったが、まだ土産が万全でない上に荷造りも出来ていない。
そして何より代表的な観光地巡りも……モモは二人も誘ってみたが、「凪徒さんと楽しんでいらっしゃい」と椿はゆったり娘に微笑んでみせた。
☆ ☆ ☆
「はい~」
おっかない顔で諭されたモモは、苦笑いをしつつ凪徒の指示に従った。
それでも演舞を終えた頃には観客席は総立ちで、やむことのない喝采がステージの二人に送られた。
サーカス・メンバーとは最後となる為、この晩の食事にはモモも同行し、英語の話せるニーナを隣にして、それなりに会話を楽しんだ。
こっそりと誰にも聞こえないよう「自分は子供扱いをされていなかった」ことを伝えたモモに、ニーナは「ほら! やっぱりね」とウインクを投げた。
二人はハテナマークを頭上に乗せた凪徒に、零れる喜びを隠せなかった。
宿に戻る前に凪徒とモモは、今一度椿の許へ立ち寄りお茶を頂いて、明日正午には再訪することを約束した。
この晩も泊まっても構わなかったが、まだ土産が万全でない上に荷造りも出来ていない。
そして何より代表的な観光地巡りも……モモは二人も誘ってみたが、「凪徒さんと楽しんでいらっしゃい」と椿はゆったり娘に微笑んでみせた。
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