*触れられた頬* ―冬―
「タカちゃん・ハヤちゃん・杏奈さん、まぁまぁ立ち話もなんだから、とりあえずお座りくださいの」
追加した折り畳み椅子には団長・茉柚子・モモ、挨拶と簡単な自己紹介をされた園長は勧められて、にこやかな新客三名と共にソファへ腰を降ろした。
サーカス以外で自分の知る大人達が勢揃いした異様な光景に、モモはこれから何が始まるのだろうと視線を右往左往させた。
「モモちゃん、覚えてる? 昨年の夏、貴女を連れて桜の本社へ出向いた時、話したこと」
「え? あ、はい……」
モモは突然掛けられた杏奈の質問に、戸惑いながらも想いを馳せた。
あの涼やかなロビーで凪徒の出生に放心し、告げられた言葉の数々。
凪徒が高校時代に経営学を学んだこと、新しい事業の為に凪徒に戻ってきてほしいのだと──
「あの『新規事業』って、【育児・教育】部門なのよね」
「「「え……?」」」
園長・茉柚子とモモの驚きが口から零れた。
追加した折り畳み椅子には団長・茉柚子・モモ、挨拶と簡単な自己紹介をされた園長は勧められて、にこやかな新客三名と共にソファへ腰を降ろした。
サーカス以外で自分の知る大人達が勢揃いした異様な光景に、モモはこれから何が始まるのだろうと視線を右往左往させた。
「モモちゃん、覚えてる? 昨年の夏、貴女を連れて桜の本社へ出向いた時、話したこと」
「え? あ、はい……」
モモは突然掛けられた杏奈の質問に、戸惑いながらも想いを馳せた。
あの涼やかなロビーで凪徒の出生に放心し、告げられた言葉の数々。
凪徒が高校時代に経営学を学んだこと、新しい事業の為に凪徒に戻ってきてほしいのだと──
「あの『新規事業』って、【育児・教育】部門なのよね」
「「「え……?」」」
園長・茉柚子とモモの驚きが口から零れた。