*触れられた頬* ―冬―
室内にはいつものニコニコ顔の団長、こめかみに手をやって疲れたように目を伏せる凪徒、そして自分を歓待した杏奈がいた。
「先週の日曜、此処に呼んだのは覚えておるかの、モモ?」
「あ、はい……あの時はすみませんでした……」
杏奈は団長の正面に座り、モモはその隣──凪徒の正面に腰掛けながら、気まずそうに謝罪をした。
洸騎から逃れて、一目散に自分の布団へ駆け込んでしまい、結局団長の用をすっぽかしてしまったあの夕。
「まぁあの時は、杏奈さんからの申し出を受け入れるか打診してみようと思っただけじゃから良いがの。で、結局、モモの返事を待たずして動いてくれたので、今日はその結果報告だ」
「結果……報告?」
団長の言葉で一つ嬉しそうに咳払いをする杏奈の横顔へ、モモは疑問だらけの瞳を向けた──。
「先週の日曜、此処に呼んだのは覚えておるかの、モモ?」
「あ、はい……あの時はすみませんでした……」
杏奈は団長の正面に座り、モモはその隣──凪徒の正面に腰掛けながら、気まずそうに謝罪をした。
洸騎から逃れて、一目散に自分の布団へ駆け込んでしまい、結局団長の用をすっぽかしてしまったあの夕。
「まぁあの時は、杏奈さんからの申し出を受け入れるか打診してみようと思っただけじゃから良いがの。で、結局、モモの返事を待たずして動いてくれたので、今日はその結果報告だ」
「結果……報告?」
団長の言葉で一つ嬉しそうに咳払いをする杏奈の横顔へ、モモは疑問だらけの瞳を向けた──。