*触れられた頬* ―冬―

[13]贈り物と預かり物

★いつも本当にありがとうございます(^人^)

 今話は後書きにて【解説】がございます。

 お手数ですが今話をお読みいただきました後、何卒後書きもお目通しくださいませm(_ _)m






「うふん~隼人さんのヒントで、私、すぐ思いついちゃったのよね。モモちゃんのお父様が何処(どこ)の名家の(あるじ)であったのかを。隼人さんが直接尋ねると露骨過ぎるから、私が裏で動いてみたの。昔のメイドリストを手に入れて、モモちゃんのお母様のその後の足取り、つきとめたわよ」

「えっ!?」

 ──お母さんの……?

 モモはいきなりのビッグな報告に、大きな声を上げた。

 自分を産んだ母親の足取り──つきとめたという位なのだから今の居場所も分かったということなのか?

「本名は山科(やましな) 椿(つばき)さん。現在四十三歳。モモちゃんを産んだ年の春、ロシアのモスクワに渡航しているわ。それきりその名前での日本への渡航履歴はないから、おそらくロシアに今でもいるんじゃないかと」

「「え……?」」

 ──ロ……ロシア!?

 凪徒とモモの口から驚きの声が洩れたが、すかさず凪徒が続きを繋げた。

「……待て。おそらくって何だ? それ以上の情報はないのかよ」

「もう~慌てないで! もう少しあるわよ~えっと、椿さんのお爺様、つまりモモちゃんのひいお爺様はロシア人だって分かったわ。だからお二人の髪色も肌の白さもロシアの血から来ているって訳よ!」

「「ええぇ……?」」

 再びの凪徒とモモの驚きの言葉。


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