*触れられた頬* ―冬―
[18]ロシア語と英語
「おい……もしかして、モモ、飛行機も初めてとか言わないよな?」
予定通り空港に到着し、国際線カウンターでチェックイン。
出国も搭乗も離陸も無事に済んだというのに、つい呆れた顔を向けてしまうほど緊張ガチガチで隣の席に着くモモに、凪徒は横目で問い掛けた。
「い、いえ……ありますよー中学の修学旅行で沖縄往復!」
が、もちろんそれ以外に経験はなく、こんな長時間は初めてだ。
「だったらもう少しリラックスしとけよ。フライトは十時間半もあるんだ、その調子じゃすぐ疲れるぞ」
凪徒は目の前の座席に、先程から目を通していた機内誌を戻し、自分の鞄から何やら冊子を取り出した。
「先輩は何度も飛行機に乗ってるんですか?」
言われた通りに何とか肩の力を抜き、凪徒とは反対に機内誌を手に取るモモ。
「あーおやじの海外出張に良く付き合わされたからな。ロシアも夏なら二回ある」
「えっ!!」
──そ、そうなんだ……やっぱりそこは大金持ちの息子……。
予定通り空港に到着し、国際線カウンターでチェックイン。
出国も搭乗も離陸も無事に済んだというのに、つい呆れた顔を向けてしまうほど緊張ガチガチで隣の席に着くモモに、凪徒は横目で問い掛けた。
「い、いえ……ありますよー中学の修学旅行で沖縄往復!」
が、もちろんそれ以外に経験はなく、こんな長時間は初めてだ。
「だったらもう少しリラックスしとけよ。フライトは十時間半もあるんだ、その調子じゃすぐ疲れるぞ」
凪徒は目の前の座席に、先程から目を通していた機内誌を戻し、自分の鞄から何やら冊子を取り出した。
「先輩は何度も飛行機に乗ってるんですか?」
言われた通りに何とか肩の力を抜き、凪徒とは反対に機内誌を手に取るモモ。
「あーおやじの海外出張に良く付き合わされたからな。ロシアも夏なら二回ある」
「えっ!!」
──そ、そうなんだ……やっぱりそこは大金持ちの息子……。