気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】

渚はジョークを飛ばしたつもりに違いないのに、美織は言葉に詰まって目を盛大に泳がせてしまった。正直な反応にもほどがある。

正確には美織が誘われているわけではない。史哉が会いたいのは自分の息子、陽向だ。


「やだ、もしかして図星?」


渚は切れ長の目をめいっぱい大きくした。


「あ、いえっ、その……違うんです」
「違うって反応じゃないけど」


クスクス笑いながら渚が続ける。


「美織さんなら誘いたくなる気持ちもわかるけどね。美人さんだし、人当りもとってもいいから」
「渚さん、褒めすぎです」


首を大きく横に振り否定する。それを言うなら渚のほうだし、過大評価もいいところだ。


「そうは思わないけど? まぁその話は置いておいて、あのホテル王となにかあったの?」
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