気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】

「目上の人にうるさいなんて言っちゃダメ」
「めうえってなに?」
「おねえちゃんやおにいちゃんのことよ」
「もか、ひなたのおねえちゃんじゃないもん」


鋭い回答にその場にいた全員が噴き出す。
その反応が不満だったのだろう。萌花はみんなに向かって盛大に頬を膨らませた。


「そうだな、萌花は陽向くんのおねえちゃんではないもんなぁ」


萌花の父親の拓也がビール片手に正論だと笑い飛ばす。


「でもね、陽向、萌花ちゃんは陽向が赤ちゃんのときから遊んでくれていたの。オムツの交換もしてくれたし、ミルクだって作ってくれたのよ? 立派なおねえちゃんだと思わない?」


萌花にしてみれば人形相手のおままごとの延長だったかもしれないが、甲斐甲斐しく面倒を見る姿はまさしく姉そのものだった。


「オムツとミルク?」
「そうよ。陽向は優しいおねえちゃんがいてよかったね」
「うん! もかはおねえちゃん」
「だから呼び捨て!」
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