気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】

「ねぇ、ママ、ゆうちゃんにいつあえる?」
「ゆうちゃん?」


史哉と顔を見合わせ、首を傾げ合う。
いったい誰だろう。


「保育園のお友達?」


東京に越してから新しい保育園に通いはじめたが、もしかしたら沖縄の保育園の友達に会いたいのだろうか。


「ううん。ひなた、ゆうちゃんとやくそくしたの」
「約束? 会おうねって?」
「うん。おそらのうえで、どっちがさきにママのところにいくかじゃんけんしたの。ひなたがかって、かみさまにせなかをおされたの。びゅーんってママのおなかにはいった」


それはもしかして胎内記憶ではないか。美織のお腹にいたとき、いや、それ以前の記憶が陽向にはあるのかもしれない。


「お空の上で、ゆうちゃんとまた会う約束をしたの?」
「うん! だからはやくあいたい」
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