気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】

そんなやり取りをするふたりを想像して笑みが零れた。


「でしょう? 目が点よ」


似たような話は同じ保育園に通うママ友たちからも聞いたことがある。女の子は総じて成熟が早いのかもしれない。
男の子はいつまでも幼いイメージだ。もちろんそれは個人差もあるだろうが。


「まぁそんなわけで娘には手厳しい言葉を投げかけられているけど、一応、美織さんよりは子育ての先輩だから困ったらいつでも頼ってね」
「ありがとうございます」


頼もしい言葉が心強い。
渚は美織がシングルマザーだと知っており、いつもなにかと気にかけてくれている。母子家庭の支援制度を調べてくれたり、保育園選びを手伝ってくれたりしたのも彼女だ。

知り合って間もないのに、親身に相談に乗ってくれる新井夫婦には頭が上がらない。


「それじゃ今度、時間が許すときがあったらランチでもしましょ」
「はい、ぜひ!」


渚に微笑み返し、請求書を手渡して「ありがとうございました」とコレッタをあとにした。
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