ありがとう、ばいばい、大好きだった君へ
「それ以上は、言わんでいいっ…!!」


夕暮れ時の公園に、大河の声が響く。


「…わたしのせいだよ。わたしがこっちに残りたいなんて思わなければ、お父さんとお母さんが死ぬこともなかったっ…」

「莉子のせいやないっ!!あれは…事故や。莉子が責任を感じることなんて…なんもないっ!」

「…じゃあ、どうして神様はわたしからお父さんとお母さんを奪ったの!?お父さんとお母さんが、一体なにしたっていうの…!?」


…こんなこと、大河に言ったってなにも意味がないことはわかっている。


だけど、これまで抱えていた思いが一気に涙となって溢れ出した。


「なんで…お父さんとお母さんがっ。それなら、わたしが死ねばよかったんだよ…!」


お父さんとお母さんは、わたしを迎えに行く途中で事故にあった。

わたしさえいなければ、事故現場となる交差点を通ることもなかった。
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